DMIのクロスでシグナルが表示されるインジケーター「DMI Signal_ns」です。
こちらのインジケーターはMT4のADX標準の計算式とは違っていて、どちらかというとFX会社で使われている計算式とほぼ同じものですので注意してください。内容についてはこのページの最後のほうに書いてあります。
MT4標準の計算式で作ったものは「DiRSI_ns/MT4用のオリジナルインジケーター」です。
どちらかのインジケーターは使われているFX会社とほぼ同じ形になると思います。
私のDMIの使い方については下記の記事で書いてますので参考にしてみてください。
「DMI利用時のルール」
使い方
今回のインジケーターは、ADX、ADXR、±DIをラインで表示できます。
「DiRSI_ns/MT4用のオリジナルインジケーター」は「ADX_Signal_ns」と組み合わせて使う必要がありますが、このインジケーターはメインウィンドウに表示されるニコちゃんマークもこれ一つで表示できます。
ADX、ADXRについては、「表示/非表示」の選択ができます。
上の画像がADX、ADXRが表示されていないもの。下の画像がADX、ADXRを表示させているものです。
全般
サブウィンドウに表示させるDMI(ADX)レベルの範囲を設定します。
この項目は必須ではありませんが、見え方に影響する部分です。
たとえば、私の場合だとRSIと重ねて表示させているため、下限と上限の設定をすることで、RSIのレベルと同じレベルで視認できます。他のインジケーターと重ねて使う場合はこの部分を注意してください。重ねることがなければ、ここの設定は不要で「下限、上限」の設定のチェックははずしてください。
パラメーターの入力
このインジケーターの設定の肝となる部分の説明です。
- TimeFrame = このインジケーターはマルチタイムフレームの設定ができるようになっているので時間足の指定ができます。現在のチャートに表示させる場合はデフォルトの「Current time frame」のままでOKです。他の時間足を表示させたい場合は、「M1,M5,M15,M30,H1,H4,D1,W1,MN」というふうにそれぞれの時間足を入力します。
- DMILength = ここでは、DMI(ADX)の期間を指定します。デフォルトは「14」です。
- ShowADX = ADXの「非表示/表示」の設定です。デフォルトは「false(非表示)」です。表示させる場合は「True」を選択します。
- ShowADXR = ADXRの「非表示/表示」の設定です。デフォルトは「false(非表示)」です。表示させる場合は「true」を選択します。
- Level = レベルラインを1本ここで表示設定ができます。(色や線種は「色の設定」の項目で設定可)
2本以上のレベルラインを表示させたい場合は、設定タブの「レベル表示」で設定してください。 - alertsOn = アラート関係(メインウィンドウに表示されるシグナル(ニコちゃんマーク)を除く))を表示させたり、アラート音を出すか出さないかなどまとめてON/OFFの設定をします。ここを「false」にしてもメインウィンドウにシグナルは表示されますので、表示させたくない場合は後述する「arrowsUpCode」「arrowsDnCode」を空白にしてください。
基本的にはこの項目はデフォルトのまま「true(有効)」にし、個別にON/OFFの設定をするほうが良いと思います。 - alertsOnCurrent = メインウィンドウに表示させるシグナルのタイミングを設定します。
ローソク足が確定後(±DIクロス確定後)に表示させる場合は「false」に。
ローソク足が確定前で±DIがクロスし始めた時点で表示させる場合は「true」に設定します。
デフォルトは「false」です。 - alertsMessage = シグナル出現時にメッセージの「表示/非表示」の設定をします。デフォルトは「false(非表示)」です。
- alertsSound = シグナル出現時にアラート音を鳴らすか鳴らさないかの設定をします。デフォルトは「true(音を鳴らす)」です。音を鳴らしたくない場合は「false」にします。
- alertsNotify = シグナル出現時にポップウィンドウで「表示/非表示」の設定をします。デフォルトは「flase(非表示)」です。表示させたい場合は「true」にします。
- alertEmail = シグナル出現時にメールで受け取るか受け取らないかの設定をします。デフォルトは「flase(受け取らない)」です。メールで受け取りたい場合は「true」にします。
ただし、メールアドレスなどの設定はMT4のオプションの中で設定する必要があります。 - soundFile = アラート音を出す設定にした場合、ここでサウンドファイルを自由に設定することができますのでファイル名を入力します。ただし、サウンドファィルはMT4の「Sounds」フォルダに入ってるもの、あるいはオリジナルの「wav」ファイルをこのフォルダに入れて使用することもできます。(wavファイルのみ対応、MT4の仕様) デフォルトは「alert2.wav」です。
- ShowArrows = シグナル出現時にメインウィンドウにシグナル用(ニコちゃんマーク)アイコンの「表示/非表示」の設定をします。デフォルトは「true(表示)」です。表示させたくない場合は「false」にします。
- arrowsIdentifier = この項目は単なる表示コメントのため設定は関係ありませんが、このままにしておきます。
- arrowsUpperGap = メインウィンドウに表示される「上昇シグナル」をローソク足からどのぐらい上の距離に表示させるかの指定をします。デフォルトは「0.8」です。ローソク足に近すぎる場合は数字を大きくします。チャート全体に表示される値幅によってローソク足に近くなったり離れたりもしますので、使っていてちょうど良いと思われるところを設定してください。
- arrowsLowerGap = メインウィンドウに表示される「下降シグナル」をローソク足からどのぐらい下の距離に表示させるかの指定をします。デフォルトは「0.8」です。ローソク足に近すぎる場合は数字を大きくします。チャート全体に表示される値幅によってローソク足に近くなったり離れたりもしますので、使っていてちょうど良いと思われるところを設定してください。
- arrowsUpColor = メインウィンドウに表示される「上昇シグナルの色」を指定します。デフォルトは「LimeGreen」です。
- arrowsDnColor = メインウィンドウに表示される「下降シグナルの色」を指定します。デフォルトは「Red」です。
- arrowsUpCode※ = メインウィンドウに表示される「上昇シグナルアイコン」のコードを指定します。デフォルトはニコちゃんマーク(74)です。
- arrowsDnCode※ = メインウィンドウに表示される「下降シグナルアイコン」のコードを指定します。デフォルトはニコちゃんマーク(74)です。
- arrowsSize = メインウィンドウに表示されるシグナルアイコンの大きさを指定します。数字が大きくなるほど表示が大きくなります。
※「arrowdDnColor」「arrowsUpCode」のマークコードは、MQL4のcommunityサイト(https://docs.mql4.com/constants/objectconstants/wingdings)から確認するか、あるいはMT4の「ツール→metaeditor(メタエディター)」を開いたら、「ヘルプ→MQL4 Reference」を開きます。 そして、検索窓に「wingdings」と入力し検索するとその下のリストに「Wingdings」が出てきますので、それをダブルクリックして開くとコード表が表示されます。
色の指定
ここではサブウィンドウに表示されるラインの色、幅、スタイル(線種)を指定をします。
- #0 = 「+DI」の色。デフォルトは、色:Lime、幅:0、スタイル:0
- #1 = 「-DI」の色。デフォルトは、色:Coral」、幅:0、スタイル:0
- #2 = 「ADX」の色。デフォルトは、色:DimGray、幅:2、スタイル:0
- #3 = 「ADXR」の色。デフォルトは、色:Orange、幅:2、スタイル:0
- #4 = 「レベル線」の色。デフォルトは、色:DarkGray、幅:0、スタイル:2
#5、#6、#7の設定は不要です。
MT4で使われているDMI(ADX)の計算式が違う
冒頭の注意書きに書いた通り、「MT4で使われているDMIの計算式がおかしい」ことに気づきました。
FXを始めてからもう十数年。初期の頃からMT4を見つけて使い始めていたわけですが、DMI(ADX)を真剣に使い始めたのもそれから遅れて1年後ぐらい。
かなり今さらという感じですが、私はチャートはずっとMT4を使ってきたのでFX会社のチャートにインジケーターを入れたりして真剣に使ったことがありませんでした。
初心者さんに教えるときもチャートはMT4で教えています。なので、オススメするインジケーターもMT4のものを使うわけですが、私のルール、チャートの構成をそのまま教えているわけではなく一般的なインジケーターを設定しているので特に心配することはないと思っていたのです。
ところが、先日の為替介入があったときのチャートをFX会社のものを見たときに違和感を感じてMT4のものと見比べたときに明らかにDMIの描写が違うことに気づきました。で、調べてみたところ、どうやら計算式がMT4標準のものとFX会社で使われているものでは違っていることがわかりました。
下の(図5)がその比較です。
左側がMT4標準のDMI(私のインジケーターではADX_Signal_ns、DiRSI_nsが該当)、右側がこの「DMI_Signal_ns」でFX会社などで使われているものに近いものを表示させてみました。もちろんパラメーターは同じです。
FX会社などで使われているDMIは、DMIを作ったワイルダー氏のものに忠実に再現されていますが、MT4標準のものはどうやら違っていたようです。
メインウィンドウに表示されているニコちゃんマークの数の違いでも明らかに違うことがわかると思います。
MT4標準のものはタイミング的には早く出ますが、その分、ノイズも多く判断しにくい面もあります。それを十数年以上使ってきたかと思うと、ある意味、自分に頭が下がります。(笑)
いずれにしても好みで選択するのが良いですね。私もこれを機会にDMI_Signalに変えました。
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